2011年09月12日

施設の存在意義

男性利用者Tさんの奥さんは月に何回か面会に来る。お菓子や果物を持ってきて、Tさんの隣に座って30分ほど過ごす。奥さんは職員が側にいるとなにやかやと話しかけてくる。昨日も記録を書いていた私に話しかけてきたので、手を止めて相手をした。奥さんは「うちのお父さんこんなにいいのにしてもらってほんとにありがたい」と何度も礼を言う。Tさんは要介護度が低く、食事は自分で食べられるし、トイレや更衣、整容などは見守りで十分なのだ。歩行も自立しており転倒歴もない。問題行動もなく、穏やかな性格だ。私は内心うちでも見られるのに…と思っていた。奥さんは「近所で、うちのお父さんがここ入っとること知っとる人がおって、Tさんいいわ〜って言うんや」「みんなじいちゃんばあちゃんを入れたいがやけど、どこも空いてないんや」「うちはほんと助かっとる」「ほんとにありがたい」と言うのだ。私はこのブログで自分の勤務する施設をボロクソにこき下ろしている。そんな最低の施設を奥さんは「よくしてもらってありがたい」と言うのだ。複雑な気持だ。奥さんは介護から解放され、自分の時間を持つこともでき、生活は楽になったことと思う。そのこと自体はよいと思う。だが、手のかかるTさんであっても施設に入所したことで、奥さんは寂しいのではないか。話し相手がいなくつまらないのではないか。話の止まらない奥さんに相槌を打ちながら思った。奥さんが「また来るね」と席を立ち歩き出すと、Tさんも追いかけて行った。Tさんに付き添いエレベーターまで見送った。Tさんは奥さんが「帰る」ことが理解できていないようだった。それでも私がやんわり制止すると、エレベーターに乗り込むことはせず手を振って見送った。奥さんが帰った直後、もう今のことは忘れているようだった。
posted by カイゴのみょんみょん at 08:48| Comment(0) | ご利用者様 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月20日

利用者さんがいなかったら業務がまわらないよ

今日は洗濯職員が休みだったので、たたまなければならない洗濯物が山ほどあった。土日はいつもそうである。入浴は通常どおりあるのに介護・看護職員が少ないので、業務がまわらずてんてこ舞いなのだ。とてもじゃないがたたみきれないので、ズボン、上着、下着、タオル、靴下などに分けてそれぞれ利用者さんにたたんでもらうと、とてもはかどった。最初男性職員が一人でたたんでいたのだけど、正直そんなことをこの人手のないときに、のんびりやってもらっては困ると思った。利用者さんにお願いしましょうよと言うと、名前とかわからんやろうし、うまくたためんし…としぶっている。他の職員も同じようなことを言って、いつも職員だけでたたんでいる。2人でたたんでいられるような余裕のある職場ではない。一人でもたもたやってるのでいつも時間がかかる。しかも最後まで責任を持ってやらないので、他の人が仕方なく引継ぎ、わからないので余計に時間がかかる。それでも利用者にやってもらってたたみなおしするのがいやなのか、やらせようとしない。今日の山ほどの洗濯物のなかで、たたみなおさなければならなかったものなどほんの数枚だけである。利用者にへばりついてじーっと監督していなくても、業務の合間に声をかけ、少し直して整理すればよいだけであった。他の職員は人手が薄かろうが、見守りをしないと危険な人がいようが、とにかく業務を「まわそう」とする。業務をまわすには利用者は邪魔なだけのようだ。だが、今日の洗濯物を職員が一人でたたんでいたら、その職員はそれにかかりっきりで他のことが何もできなかったと思う。洗濯物をたたんでくれた数人の利用者さんには何べんも頭を下げてお礼を言った。本当に、この人たちがいなかったらどうなってたんだろう?
posted by カイゴのみょんみょん at 21:39| Comment(0) | ご利用者様 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月31日

恐るべきご利用者様こそが介護の質を高める。必要悪?へへっ。

久しぶりの恐るべきご利用者様である。半年ぶりである。ユニット型の特養から従来型の特養に異動になってから、パッタリ見かけなかった。職員の名前はすべて知っており、その行動もよ〜く見ている。だれそれさんは優しいが、だれそれさんは嫌いだとか、だれそれさんがこんなこと言った、あんなこと言ったと、憶測や思い込み、勘違いを含め、よく職員を相手に愚痴るのである。適当に聞き流しながら、きっと私のことは他の職員に愚痴ってるんだろうなぁと、多少気分が重くなる。だが、正直なところ、久しぶりに腕が鳴るというかんじでもあるのだ。こういう利用者さんがいないと緊張感がなく、タガの外れた樽のように収集のつかない状態となってしまうのだ。この利用者さんは、他の入居者のこともやいのやいの言うので、職員は〇〇さんがかわいそうだの、認知症の人や寝たきりの人をバカにして見下しているだの、まるで他人事のように言っているが、お目出度いにもほどがある。一番言われているのは職員だよ。あんただよ。面と向かって言われないと気づかないのだろう。介護士が他の職種で役立たずなのは、この鈍さ、無知さ、お目出度さが原因であろう。介護部長までが、たかが年寄り与しやすいもんだと思っている節がある。介護士というのは、年寄りがバカだと思っているのだろうか?私は今のところ、その利用者さんのご機嫌を損ねていないが、今日大丈夫だったことが明日は大丈夫ではないかもしれないのだ。ジョークのつもりで言ったことが取り返しのつかないことになってしまう可能性はいくらでもあるのだ。久しぶりに腕が鳴る恐るべきご利用者様である。
posted by カイゴのみょんみょん at 22:12| Comment(0) | ご利用者様 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。